淋菌感染症の症状
子宮頸管へ感染し、子宮頸管炎をおこす!
女性の場合は、子宮入口の管である子宮頸管へ感染し、子宮頸管炎をおこします。その後、腹腔内に進入し、骨盤内で様々な症状が出ます。尿道炎を併発することも少なくはありません。
主な症状としては、おりものの増加や不正出血、下腹部の痛み、性交時の痛みと言われています。
女性の感染者の多くは症状が出ないと言われており、感染したまま放っておくと卵管炎や骨盤腹膜炎をおこし、子宮外妊娠や不妊症の原因にもなります。
男性が主に感染するところは尿道。
感染すると、尿道炎や精巣上体炎(副睾丸炎)などの症状が出ます。
主な症状は、尿道からの分泌物(うみ)、激しい痛みの排尿痛、尿道のかゆみや不快感、精巣上体の腫れ、発熱や激しい痛みなどがみられます。尿道から出るうみの量は多く、白っぽい色(やや黄色気味の場合もある)で、粘り気があります。治療せずに放っておくと、前立腺炎や血精液症になることも!
また、精巣上体炎では陰のう部が激しく痛む場合があり、治療後に無精子症になることもあります。(ただし実際には、症状が強く出る場合が多いので、精巣上体炎まで進むことはまれです。)
性器感染に比べ、治療に時間がかかる
オーラルセックスなどにより咽頭(のど)の淋菌感染も増加しています。女性から男性にフェラチオした場合、「男性の性器から女性の咽頭に感染」と「女性の咽頭から男性の性器に感染」する可能性があります。
淋菌性咽頭炎はのどの腫れや、痛み、発熱の症状がみられるのですが、咽頭の淋菌感染の場合、症状が出ない場合が多いようです。しかし、性器において淋菌に感染している男女の30%は咽頭から淋菌が検出されたとの報告もあり、性器感染に比べ、治療に時間がかかるといわれています。
性器への感染と咽頭の感染は、感染部位が違うために別のものとなるので、咽頭だけ感染することもあるのです。
また、感染した体液が目に入ると淋菌性結膜炎を引き起こすことがあり、失明の恐れもあります。