風邪が流行りだした頃の話
のどが痛くなったときがあって、そのときに熱も出た。
ちょうどそのときは風邪が流行りだした頃だったし、
仕事も休めないしっていうことで、
一応、病院へ行ってきたのね。
そしたら案の定、「風邪の菌でのどが腫れて炎症を起こして熱が出たんでしょう」って言われて、
薬を処方されてしばらく様子を見ることになったんだ。
とりあえず熱はすぐ下がったんだけど、10日ぐらいしてものどの痛みが全然治らなくて、もう一度診察を受けたの。 何でよくならないんだろうって先生もちょっと頭を抱えてたんだけど、
ふとした拍子に「もしかしたら性病にかかっているかもしれないよ」って。
思ってもみなかった言葉にすごくビックリしたけど、
不安だったから一応、性病科のある病院を紹介してもらって、改めて検査を受けたのね。
その結果は、淋病に感染している、というものだった。
すごくショックだったけど、そのときに症状が出る1週間ぐらい前に仲のよかった男の子とのことをふと思い出したの。
彼氏もいなかったし、アタシもちょっとその人のこと好きだったっていうのもあって、
エッチしようって流れになったからいいよって受け入れようとしたんだけど、
そのときにコンドームを使うのをすごく嫌がったの。
その瞬間にアタシは拒んだんだけど、「口でいいからして！」ってしつこく頼まれたから、
仕方なく口と手で射精までさせてあげた。
思えば、あれが原因だったのかなぁって、後になってすごく後悔した。
陰部の方も心配だったけど、挿入もしなかったし、
舐められたりもしなかったこともあって、異常がなかったのはちょっと安心したかな。
ドクターより一言
近年、こういうケースで咽頭部分に淋病を発症する人が急増しているの。
性病や性感染症というと、どうしても性器や肛門や下腹部といった周辺部分に症状が出るものって思っている人も多いみたいだけど、
オーラルセックスをすることでのどに感染する細菌やウイルスがあるっていうことを、
忘れないでいたいわね。
また、のどの淋病を発症したら、彼女のように腫れや発熱といった症状が出るんだけど、
この症状だけでは風邪と区別するのは専門医でも難しいし、
何よりこうした病状さえ出ないことも少なくないの。
それに、淋菌が感染した場所がのどの場合、性器の淋病よりも治療が困難になるから、
オーラルセックスをすることが多い人は、たとえ体調がよくても、
こまめに検査を受けるのがいいわね。
また、クラミジアのような別の性病にも同時にかかっていたり、
HIVのように、淋病を患っているからこそ感染確率が上がってしまう性感染症もあるから、
併せて検査をしておくに越したことはないわ。
